京都にある「上賀茂神社」は正式には「賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)」と呼ばれている多くの人に信仰されている古き神社になります。
そんな由緒ある上賀茂神社を愛犬と一緒にお参りしてみたいと思います。
上賀茂神社
京都市北区上賀茂本山にある上賀茂神社は神の持つ力「雷」で厄を祓う守護神を祀っている神社になります。
御祭神は「賀茂別雷大神」になり、御神徳は厄除け、開運、雷除け、災難除け、必勝、電気産業守護となっています。
境内には国宝と重要文化財があり、境内全体がなんとユネスコ世界文化遺産に登録されている素晴らしいパワースポットになります。
駐車場
上賀茂神社のすぐ横、鳥居西側に駐車場があり収容台数170台の大きな専用駐車場があります。
営業時間 | 6:00~22:00(出庫は24時間可能) |
料金 | 30分/100円(土日や年末年始の繁忙期は9:00~17:00の間1回500円) |
この専用駐車場以外の駐車場は上賀茂神社より離れた場所になりますので、こちらの専用駐車場がおすすめです。
駐車場には大きなお手洗いも完備されており、驚くほどにきれいでおしゃれなトイレになっています。
大鳥居・一の鳥居
駐車場を国道の方面に歩いて行くとバスロータリーがあり、バスロータリーの入口に高さ8メートルの「大鳥居」その奥には同じ大きさに近い「一の鳥居」が大きく見えています。
威風堂々とした風格ある大鳥居と一の鳥居の前には「賀茂大社」と書かれた大きな石碑が建てられています。
この格式高い上賀茂神社への参拝に愛犬とともに大鳥居に一礼、そして一の鳥居へと向かいます。
一の鳥居の横の立て看板に要注意!!
一の鳥居横を見るとそこには「犬の散歩禁止」と思われるような立て札が見られます。
この立て札を見てしまうと愛犬連れは入ってはいけない神聖なる場所だと感じてしまいますが上賀茂神社では「神聖な境内で犬の足を地面につけてはいけない」というルールがあり、キャリーバックやスリングバッグなどに愛犬を入れると境内に入ることはOKとなっています。
この立て札を見てショックをうけて帰ってしまう参拝客もいるようです。(泣)
我が家の愛犬もスリングバックに入れて、上賀茂神社の参拝を一緒に行うことにします。
一の鳥居をくぐると幅6mのとても解放感のある広い参道が真っすぐと160m続いています。
右手にはとても大きな桜の木が並んでおり「斎王桜」と「御所桜」が並んでおり、樹齢ある大きなしだれ桜になっており春には美しく咲き誇る様子が見られます。
風景も楽しめる壮大な境内に感動します。
愛犬にもこの美しい景色を目で楽しんでもらえたら飼い主は本望ですよね。(笑)
参道を進んでいくと左手には「神馬舎」があり、休日や大きな行事がある日の9時半から15時にはなんと「神馬」が見られます。
神馬が見られる際にはニンジンをあげたり神馬のお守りやおみくじなどもあるのでぜひ立ち寄ってみたい貴重な場所です。
反対側には重要文化財の「馬場殿(外幣殿)」と京都の葵祭の目印となる「風流桜」もあり壮大な境内を感じられます。
二の鳥居
参道をまっすぐ進んでいくと大きな大木の緑の中に鮮やかな朱の鳥居「二の鳥居」が見えます。
二の鳥居の向こうには幻想的な景色が広がっており更なる神聖な空気が漂っているようにも感じます。
愛犬とともに気持ちをひきしめ、一礼して進みます。
楽屋
二の鳥居を通り右手に「楽屋」があります。
この楽屋は壁のない小さな社殿になっています。
この楽屋は演奏などの音楽や舞を楽しむ場になっています。
実はこの楽屋、重要文化財に指定されている建物にもなっています。
この時期の楽屋には「人形の祓い」なるものが置いてありました。
この人形の祓いとは半年間の身についた邪気を清めてもらうことができるお祓いです。
6月に「夏越大祓」といわれるお祓いが古来より行われており、その時にこの人形をお祓いしてもらうことができます。
お祓いしてもらう方法はこの紙の人形に名前と年齢を記入、そして息を吹きかける、または自身の体の悪い場所を撫でて受付にお祓いをお願いします。
私自身が感じたことは陰陽道に使われる人形と同じものを感じました。
効果を期待できるような気がしたので私もお祓いをお願いしました。(笑)
立砂・土屋
正面から右手には土屋が見えています。
土屋は床を作らず土間に砂を引いた社になっており、この土屋も重要文化財になっています。
現在は祓所となっています。
正面にはひと際、目を引くようなとてもきれいに盛られた立派な立砂が2つ並んでおり陰と陽の一対になっています。
後ろには細殿があり右の立砂には松の葉が2つ、左の立砂には松の葉が3つ立てられています。
別名「盛砂」ともいわれ、本殿の2キロ先にある神山に因んだものになり神様の憑代ともいわれています。
この立砂を家の鬼門や裏鬼門に撒くと清めれると伝えられる「清めの砂」もあります。
悪い物を寄せ付けない驚異的なパワースポットだとひしひしと感じますね。
我が家も鬼門と裏鬼門に撒かせていただきましたよ。
そしてこの後ろの細殿もまた重要文化財になります。
御朱印受付
立砂の左側に御朱印受付の場所があります。
こちらの御朱印は御神紋「二葉葵」も描かれています。
神と人とを結ぶ草として伝えられており神紋となっているようです。
手水舎
細殿の裏側に手水舎がありますので本殿にお参りする前に自身を清めてからお参りします。
この上賀茂神社の手水舎は御祭神の賀茂別雷大神が降臨されたといわれる神山の水を使用しており井戸水と同じ水質の名水にもなっている貴重な「神山湧水」になっています。
申し分のないお清めができ、パワースポットを肌で感じられます。
現在、柄杓はコロナの感染予防のため撤去されていますので流水で清めます。
作法としては左手を清めてから右手を清め、左手で口を清めますが口のまわりを濡らす程度でも大丈夫です。
手水舎の中には季節の花が一面に彩られてとても美しい手水舎になっており、目で楽しめる光景に感動します。
橋殿
境内に流れる「御手洗川(ならの小川)」を渡ると本殿に向かうことができます。
その御手洗川を渡る橋殿になります。
この橋殿は神域と人間界をつなぐ橋ともいわれており重要文化財にも指定されています。
絶景といっても過言ではないほどの美しい景色が橋から楽しめます。
川のせせらぎの心地のいい音が安らぎを与えてくれます。
愛犬にも心地いい時間を一緒に感じてもらえると嬉しいですね。
楼門・玉橋・片岡橋
この境内に流れる川は上流は御物忌川、下流は御手洗川と呼び名が変わっています。
本殿に向かう川、御物忌川には橋が2つ架かっています。
その2つの橋は玉橋、片岡橋といわれ、隣接して架けられておりこの2つの橋も重要文化財に指定されています。
片岡橋は片岡社のすぐそばにあり、木造造りの橋で玉橋より上流に架けられており、時代を感じる特殊な造りをしています。
玉橋は朱色の美しい反り橋になっており、神事の際に使われる橋のため、神事以外はしめ縄を張っていますので普段は通れないようになっています。
楼門は玉橋の正面に建っており、こちらも重要文化財に指定されています。
玉橋と同じく美しい朱塗りで2階建てのとても立派な門になっています。
玉橋と楼門がとても絵になる美しい風景にもなります。
これほど重要文化財が多い神社は歴史も感じることができる貴重なスポットですよね。
中門・本殿・権殿
楼門をくぐると正面には風格ある中門が見えてきます。
中門は権殿と本殿を大きく囲うように建てられてあります。
中門より奥へは神聖な場所になりますので入ることはできませんが中門より奥の左側に権殿、右側に本殿があります。
本殿と権殿はともに国宝に指定されたとても貴重な建物です。
この本殿の御祭神は賀茂別雷神になり、強い力で厄を祓う厄払いの神様になります。
御神徳は厄除、方除、災難除、八方除、開運、必勝、家内安全となっています。
愛犬とともに御神徳を授かるよう参拝します。
川尾神社
本殿への参拝が終えると楼門をでて左手に小さなお社があります。
上賀茂神社の末社、川尾神社になります。
川尾神社の御祭神は罔像女神(みづはのめのかみ)になり御物忌川を守護する神様になります。
水の流れによって迷いを消し去るといわれています。
山尾神社・新宮神社
川尾神社をさらに奥に進むと山尾神社と新宮神社があります。
山尾神社の御祭神は高露神になり、心を豊かにして心身を守る神様です。
新宮神社の御祭神は大山津美神になり、建設守護の神様といわれています。
通常は門が閉まっていますがお正月の期間は公開されており、参拝できるようになっています。
片岡社(片山御子神社)
片岡社は片岡橋のすぐ近くにあるお社になり、別名「片山御子神社」といわれています。
御祭神は本殿の御祭神・賀茂別雷神の母神、賀茂玉依姫命になり、境内の摂末社の中の第一摂社になります。
御神徳は縁結び、恋愛成就、家内安全、子授け、安産になります。
あの紫式部も縁結びの参拝にきていたともいわれるほどのお社で近くには鞍馬石で造られた紫式部歌碑もあります。
片岡社の絵馬は縁結びに絶大な効果があるといわれており、今でも多くの人が絵馬に願いをかけています。
絵馬のおかげもあり賑やかなお社に見えますよね。
須波神社
片岡神社の裏手にある石段を登った場所に須波神社が鎮座しています。
御祭神は阿須波神、波比祇神、生井神、福井神、綱長井神の五柱になります。
心を鎮める癒しの神様といわれています。
自然の風景に心を癒されて神様にも心を癒されるとは幸せな限りです。
岩本神社
川に沿って歩くと岩本神社があります。
御祭神は底筒男神、中筒男神、表筒男神の三柱になります。
交通安全の神様として鎮座しています。
愛犬とともに日々の交通安全を願い、お参りします。
渉渓園
賀茂曲水宴開催の地になる曲水庭園「渉渓園」になります。
曲水庭園は平安時代の貴族が川に杯を流しながら和歌を詠みながら盃を楽しむ庭であり、その風景を再現する賀茂曲水宴という行事が行われる場所になります。
小川のせせらぎと美しい風景は心が落ち着きます。
我が家の愛犬は川の音が好きなのでバックの中から川を見ています。
楽しんでいるのですかね。(笑)
賀茂山口神社
さらに庭園を奥に進むと賀茂山口神社があります。
御祭神は御歳神になり、実りにまつわる神様になり商売繁盛や子供の成長にご利益があります。
すぐ近くにある願い石に願いを込めてからこの賀茂山口神社にお参りするといいようです。
願い石(陰陽石)
賀茂山口神社のすぐそばに願い石がありますが願い石にお参りするには渉渓園内にあるため、道を回りこまないと入れませんのでご注意を。
大地の恵みとなる願い石の開門時間は9時から16時となっています。
龍の住む池にあった願い石は陰と陽が融合した陰陽石になっており両手で同時に石に触れてから賀茂山口神社にお参りするといいそうです。
私たちは閉門してしまっていましたので願い石には触れられませんでした。(泣)
奈良の鳥居・奈良神社
願い石の門近くにある大きな朱の鳥居が奈良の鳥居になります。
奈良の鳥居の近くには奈良神社が鎮座しており、御祭神は奈良刀自神になり学業と料理技術の神になります。
目の前には奈良の小川が流れており景色も美しい場所になります。
山森神社・梶田神社
奈良の小川沿いに山森神社と梶田神社が並んでいます。
山森神社の御祭神は素盞嗚尊,稲田姫命,田心姫命の三柱になり病気を治す神様として鎮座しています。
梶田神社の御祭神は瀬織津姫神になり下の病の神様になります。
健康は大事ですからお参りしておきたいですよね。
【番外編】二葉姫稲荷神社
渉渓園の奥には朱色の鳥居がずらっと並んでいる登り坂の場所があります。
山を少し上がった場所には上賀茂神社の境内にありますが管轄外になっている二葉姫稲荷神社です。
ここは明治維新に神と仏を分けるために廃絶となってしまった神宮寺を鎮守するために建てられたそうです。
神宮寺には昔、神宮寺池もありましたがその池も埋められてしまい、それからというもの村人の夢に龍神が出てくるようになり龍神様が祀られたといわれています。
二葉姫稲荷神社は豊作や商売繁盛の神様になり、立派なご神燈が吊るされています。
龍神様は農作物には欠かせない雨を降らせてくれるといわれていますので今でも篤く信仰されており、御神体の神石が祀られ桶にはたっぷりの水が備えられています。
天之斑駒神社(あめのふちこまじんじゃ)の御祭神はあの天の岩戸伝説に登場する馬になります。
なかなか珍しい御祭神になりますのでレアな神社ともいえるでしょう。
他にも金比羅大権現の祠も祀られています。
この中には多くのお社が鎮座する密かなパワースポットに感じられます。
少し高台のこの場所から見る京都市内の景色は京都タワーもきれいに眺めることができる穴場スポットですね。
静かな空間が流れ、人も少なく感じました。
後に知ったのですが実はここ、心霊スポットとして有名な場所でもあるようです。(驚)
あの静けさが不気味に感じて心霊スポットとつながったのかもしれませんね。(笑)
愛犬もおびえることもなく普通でしたから全然大丈夫でした!
上賀茂神社は京都五社巡りの一社
京都には「京都五社巡り」があります。
古来に平安京を中心に四方面に四神がお守りするという云われがありました。
中心は「平安神宮」⇒平安神宮はこちら
東の蒼龍「八坂神社」⇒八坂神社はこちら
西の白虎「松尾大社」⇒松尾大社はこちら
南の朱雀「城南宮」⇒ペットは入れません
そして今回のこの場所こそが北の玄武「賀茂別雷神社」になります。
四神相応の地の平安京、その平安京と深い繋がりのある神社を巡ることこそ「京都五社巡り」となっています。
終わりに
この壮大な上賀茂神社はさまざまな歴史にふれ、自然の美しさが楽しめるとても充実した愛犬との時間が過ごせます。
四季折々の絶景も見られるのでまた訪れてみたいと思う神社です。
皆さんの愛犬との貴重な楽しい時間のお役にたてれば嬉しく思います。