観光地で有名な京都・嵐山の近くに京都最古の神社「松尾大社」があります。
そんなパワースポットに愛犬と一緒にお参りしてまいりました。
松尾大社
京都最古の神社「松尾大社」はこの地域の住民が松尾山の神霊を祀り、生活の守護神としたことが始まりとされています。
御祭神は「大山咋神(おおやまぐいのかみ)」「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」になります。
大山咋神は山や山麗一帯を支配する神であり滋賀の比叡山と松尾山を支配される神であると伝えられています。
市杵島姫命は三女神の一神として古くから海上守護の神様と仰がれた神様になります。
御神徳は開拓、治水、土木、建築、商業、文化、寿命、交通、安産になり、なかでも醸造の神様としては特に知られており、全国の酒造家や味噌、醤油、酢の製造会社や販売業者が多く参拝されています。
境内は松尾山を含めて約12万坪になります。
アクセス
JR京都駅⇒市バス26・京都バス73 「松尾大社前」下車
阪急嵐山線⇒「松尾大社前」下車
駐車場
松尾大社前に参拝者駐車場があります。
普通車100台 観光バス6台 参拝者のみ1時間無料
第1、第2、第3駐車場に分かれています。
愛犬との神社参拝の注意点
神社やお寺などの境内は神聖なる地ですので愛犬と参拝する時はトイレを境内でしないようマナーベルトをつけるなどすると安心です。
犬の苦手な方やアレルギーの方などもいますので人混みを避け、参拝にはバッグやカートがとてもおすすめです。
一の鳥居
阪急嵐山線「松尾大社前」の駅からもよく見える大きな赤鳥居が一の鳥居になります。
嵐山に向かう国道からも見える立派な鳥居は松尾山を背景にひときわ目につきます。
松尾大社の大きな看板もありますので分かりやすい場所です。
二の鳥居(脇観請(わきかんじょう))
一の鳥居は阪急嵐山線の「松尾大社前」から見える鳥居になり、奥の鳥居が二の鳥居になります。
赤鳥居の二の鳥居上部には榊の小枝を束ねたものを多く吊るしており、これを「脇観請(わきかんじょう)」といいます。
脇観請は古い形式の鳥居を示すものになり榊の束は十二束(うるう年の場合は十三束)あり月々の農作物の出来を占う太古の風習をそのままに伝えています。
すべての榊が枯れると豊作の年で一部が枯れ残ると不作と占っていたようです。
この年はすべての束が枯れているので豊作の年でうるう年ではないので十二束あるのが見えます。
楼門
江戸時代初期に作られた楼門は左右に随神が配置されています。
京都府暫定登録文化財になり高さ11mになります。
随神は2018年に修復されていますが金網が張りめぐらせてありますので少し見にくくなっています。
一ノ井川
楼門を入ってすぐに一ノ井川が流れています。
この一ノ井川沿いには山吹が一面に植えられています。
山吹はバラ科の低木になり4月から5月初頃に境内一面で開花を迎えます。
黄色の鮮やかな花は目につきバラ特有の香りがしています。
花言葉は崇高、気高いとされています。
「枕草子」でも桜と山吹が記されています。
風景としてもとても美しく、まるで絵画の中にいるような感じに見えます。
美しく咲き乱れた山吹の写真を撮りにくる方も多く、一の井側の橋にある絶景スポットでは列をなして並んでいることもあります。
愛犬も山吹と記念撮影してみました。(笑)
手水舎
入って右手に手水舎があります。
この松尾大社の手水舎には亀が配置されています。
参拝する前には必ず手を清めてから参拝しましょう。
手水舎の作法
柄杓に水をたっぷり汲みます。
たっぷり汲んだ水を最後まで使えるよう少しづつ使います。
柄杓を右手に持ち左手に水をかけます。
次に左手に持ちかえ右手にかけます。
また右手に持ちかえ左手に水を受け、口を清めます。
最後に柄杓を立てて柄杓の持ち手(柄)の部分を流します。
ここまでを1回のたっぷり汲んだ水で使い切るようにしましょう。
柄杓を元の位置に戻します。
コロナ対策で柄杓が使えない場合は流れている聖水で順番通りに手を清めてください。
撫で亀さん(神使の「亀」)
古来より松尾大社では神の使いは亀と鯉と伝えれています。
亀の生命力の強さから健康長寿のシンボルとして慕われ、この亀に触れる事でご利益があるといわれています。
今はコロナ対策として触れることができませんが触れれるようになればぜひご利益を授かりたいですね。
本殿
本殿は大宝元年701年に秦忌寸都理(はたのいみきとり)が文武天皇の勅命によって建立したといわれています。
その後1285年の鎌倉時代後期に焼失し、1397年の室町時代に再建されました。
1542年の戦国時代には大改修をされたといわれています。
1898年には国の重要文化財に指定されました。
立派な本殿は松尾造と言われる特殊な造りになり、職人が施した彫刻が美しくとても目につきます。
本殿には御祭神の2柱「大山咋神(おおやまぐいのかみ)」「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」が祀られています。
愛犬と一緒に2礼2拍手1礼します。
最後は忘れずに住所と名前も心の中で伝えましょう。
恋愛成就「相生の松」
本殿の横に古木、相生の松があります。
この古木はもともと雄雌根を同じくして「相生の松」として樹齢350年を保ち、昭和31年、32年にそれぞれの天寿を全うした比類なく素晴らしい名松の大株でした。
昭和47年、天声によって神意を得、大しめ縄を幹に巻き屋根を設けて保存することになり、この霊松は夫婦和合・恋愛成就の象徴として信仰されるようになりました。
今は木の根元しかないのですが立派で大きな幹がとても大きな松であったことが分かります。
御神徳にあやかれるよう多くの人が参拝しています。
椋の霊樹
椋の霊樹は蓬莱の庭の入り口に植えられていた樹齢800年の大木でしたが平成5年の大雨により枯朽しました。
その椋の幹を以って造形し名残を留めて樹齢を祀っています。
大木には木魂が宿るといわれていますのでこの椋の木にパワーをもらえるよう愛犬と一緒に手を合わせます。
衣手社・一挙社・金刀比羅社・祖霊社
衣手社の御祭神は羽山戸神になり、農耕および諸産業の守護神になります。
一挙社の御祭神は一挙社になり、素戔嗚尊の別名ともいわれています。
困難に出会ってもこの神に祈れば一挙に解決すると伝えられています。
金刀比羅社の御祭神は大物主神になり、大国主の和魂といわれています。
商売繁盛や交通安全の守護神になります。
一つ一つのお社へ思いを込めて手を合わせていきます。
伊勢神宮遥拝所
この松尾大社から伊勢神宮のお参りができる場所があります。
遠く離れた場所にあるお伊勢さん、天照大御神への近道の場所ですね。
意外と知られていないパワースポットになります。
神興庫
酒造神ともいわれる松尾大社には大量の奉納酒樽が並んでいます。
酒造に関わる人から篤く信仰されていることが分かる神興庫になります。
京都だけではなく全国のお酒の銘柄が見られます。
有名なお酒から地酒まであり、遠くからでもダイナミックな酒樽に感心して見てしまいます。
神符・神札授与所
授与所にてお守りやおみくじ、御朱印などさまざまな種類が多くあります。
樽うらないは授与所にて矢を3本受けて的に向かって矢を射るおもしろい占いです。
的の場所によって福守りをもらえるようで大人から子供まで楽しむことができます。
恋みくじもありましたがおみくじをくくる場所がなんとどこから見てもハートに見えるようにされていることに驚きです。
ハートにしっかりとくくるおみくじで恋も実るような気がします。
松尾大社は京都五社巡りのひとつ
京都五社とは平安京を中央にして、東西南北を守護する四神と合わせた五社のことを京都五社といいます。
方角を司る四神、北の玄武、東の蒼龍、南の朱雀、西の白虎が守護する「四神相応の地」として呼ばれ中央を守護する平安京が造られました。
松尾大社は京都五社巡りのひとつになります。
北の玄武は「上賀茂神社」東の蒼龍は「八坂神社」南の朱雀は「城南宮」西の白虎がこの「松尾大社」になり中央が「平安神宮」になり、この五社が「京都五社巡り」といわれています。
西の白虎の地として白虎おみくじがあります。
おみくじを引いた後の可愛い白虎は家に持ち帰り、東を向くようにお祀りして御神徳を得られます。
御朱印も西の白虎として普通の御朱印と白虎の御朱印の2種類があります。
白虎の御朱印は竹の中を歩く迫力のある御朱印になります。
神使の庭
松尾大社には鯉と亀に深い由来があります。
松尾大神が保津峡を開くときに川をさかのぼるには急流は鯉でのぼり、流れの緩い場所は亀の背に乗って進んだと伝えられています。
そして亀は不老長寿、鯉は出世開運の守護として松尾大神の神使となりました。
松尾大社の境内には神使の庭「亀と鯉」があります。
とても美しく景観の一つとして見られるほどすぐ目につきます。
庭園・神像館
庭園には拝観料金があり愛犬はバックに入れていることが必要です。
神像館には愛犬は入場禁止になりますのでご注意ください。
庭園は場所が分かれており分かりにくくなっています。
庭園入口1が本殿に向かって右手にあり、庭園入口2は鳥居を過ぎた場所にある茶処の横にありますので忘れないようご注意ください。
拝観料金 | |
大人 | 500円 |
学生(中学生以上) | 400円 |
小人(小学生) | 300円 |
入場時間 | |
平日 | 8:30~16:00 |
休日 | 8:30~16:30 |
松尾大社の庭園は昭和50年に重森三玲によって作庭されました。
中には3つの庭があり明治以降の現代最高の芸術作品として知られています。
庭園に用いた304個の石はすべて徳島県吉野川の青石になります。
入口はとても低く頭上注意の看板があります。
曲水の庭
曲水の庭は奈良、平安期に造られた曲水式庭園です。
石組と曲水の流れにさつきが植えられており所々に石橋が架けられていて風情ある庭園になっています。
どこから見ても美しい優雅な庭園です。
神像館
とてもきれいな渡り廊下から庭園の景色を見ながら歩いていくと突き当りに神像館があります。
ここからは愛犬は入場禁止になります。
中には御神像が21体拝観できます。
重要文化財に指定されている御神像もありますので愛犬連れの方は交代で拝観することもできるのでおすすめです。
上古の庭
歩いて行くと上古の庭が見えて来ます。
上古の庭は松尾大社背後の山中にある磐座に関連して山下に造られました。
造り手の重盛三玲は庭園の石は石組ではなく神々の意思によって据えられたものであると説明されており磐座とは庭園ではなく神々を巨石によって象徴したものになっています。
遠くから上古の庭を眺めながら細い道を進んでいきます。
磐座登拝口
細い道を歩いて行くと磐座登拝口の鳥居が見えて来ます。
登拝受付所で受付をした方のみ松尾山を登拝することができます。
その登拝の入口の鳥居と上がった場所にもう一つ朱い鳥居が見えています。
入山は険しい道なので天候や諸事情などで入山できない場合もあるようです。
入山受付は9時から午後3時までとなっており午後4時までに必ず下山報告をしなければいけません。
1名での入山は禁止になっており2名以上での申し込みになっています。
古代の磐座が見られる神聖なる松尾山への登拝初穂料大人1名1000円(高校生以上)になり2回目以降は500円になります。
大自然の山への入山は危険がつきものですので危険防止のための対策がしっかりされています。
祓所
歩いていると左手に祓所があります。
この松尾大社には庭園の入口と磐座登拝口の近くにあります。
神様に参拝する前に自分の穢れを祓うため祓所で清めてから参拝します。
ここの祓所は登拝する前に清めるための祓所のようです。
神様への参拝前には清めることを忘れてはいけませんね。
三宮社・四大神社
三宮社の御祭神は玉依姫命になり山城地方開拓の功労神、農業殖産の守護神になります。
四大神社の御祭神は春若年神、夏高津日神、秋比売神、冬年神になります。
四季折々の神々で年中平安を守ってくれる神になります。
自然を感じるお社になります。
霊亀の滝・滝御前・天狗岩
松尾大社奥には霊亀の滝が枯れることなく流れています。
滝の前には滝御前が鎮座されており御祭神は罔象女神になります。
罔象女神は水神で万物の生成発育を司る神様になります。
滝御前の背後には天狗岩が見られるようになっており密かなパワースポットになっています。
自然の滝からはマイナスイオンもあり自身が清められる気がします。
天狗岩は分かりやすいように丸で囲まれた看板もあるのでじっくりと観察できます。
看板と岩を見比べても自分はなかなか発見できませんでした。(笑)
亀の井
亀の井は霊泉になっており酒造家はこの水を酒の元水として用いるため持ち帰っています。
延命長寿やよみがえりの水としても有名になりますので多くの人がこの霊泉をペットボトルなどに持ち帰っています。
容器をお持ちでない人は社務所で容器の販売をしていますので安心です。
京の名水ともいわれています。
蓬莱の庭
松尾大社の庭園の入口は2つに分かれておりこの蓬莱の庭の入口は楼門と鳥居の間の休憩所「団ぷ鈴」の横から入り庭園は休憩所の裏側になります。
蓬莱の庭は池になっており、石組と池を匠の技で造り上げた池泉庭園になっています。
作庭家・重盛美玲が池の形を指示、そして美玲の長男がその遺志を継いで完成させた親子合作の庭園でもあります。
解放感のある素敵な庭園です。
庭園の場所を見落とさないようにご注意くださいね。
参拝終わりの休憩所「団ぷ鈴」
松尾大社の参拝を終えると楼門と鳥居の間に休憩処「団ぷ鈴」があります。
外には和の雰囲気がある赤い敷物が敷かれた風情ある休憩所があり愛犬とゆっくりと休憩ができます。
こちらのみたらし団子はすごくもちもちとした食感で甘すぎずとても美味しいお団子でおすすめです。
我が家の愛犬もゆっくりと休憩ができました。
お酒の資料館・京つけものお土産
休憩所の反対側にお酒の資料館と京漬物のお土産屋さんがあります。
お酒の資料館は無料で入れますが愛犬は入場禁止です。
お酒を造る工程やお神酒を使う時など展示があり映像もあります。
愛犬のお守りを交代でして見ることもできますね。
お酒の神様と言われるだけあり資料館でお酒のことを詳しく知るいい機会ですね。
横にある京つけもの「もり」のお土産屋さんにはお酒にちなんで酒粕のお漬物など豊富にあります。
試食もできますので美味しいものをお土産に買って帰ることができます。
季節限定や松尾大社限定の1番人気酒かす大根はほんのり甘い美味しいお漬物です。
要冷蔵のものは店頭に保冷バックがありますので安心です。
酒かす好きにはたまらない一品が買える場所です。
終わりに
愛犬と一緒に松尾大社の参拝は素敵な庭園を巡りさまざまな景色を楽しめ、あらゆるパワーをもらえるとても充実したいい時間が過ごせました。
皆さんの愛犬とのおでかけの参考になれればとても嬉しく思います。